毒になる姑

毒になる姑

毒になる姑

タイトルは刺激的ですが、中身は落ち着いた本です。夫婦はお互いに独立しているのに、自分の子が結婚する前と区別がつかずに干渉してくるような義父母の事例と、それに対する方法・技術が書かれています。
アメリカの本なので、同居ってのは全く想定されてはいないんですが、同居していない場合のトラブルに関してはわんさか網羅されています。思った以上にウェットというか、こういう話題は万国共通なのだなと思った。
さて、中身。義父母との問題を抱えている家で、問題に気づいているのは義父母や配偶者ではなく自分だけなのだから、自分が変わるほうがいい(合わせるのではない)という話。変えるのは、非現実的な義父母、配偶者、自分に対する期待。義父母・配偶者が問題に気付いて変わるべきだというのは非現実な期待。自分に対し、この仕打に耐えられると思い込むのも非現実な期待。
これは!と思った箇所を抜書。嫁/婿の権利憲章みたいなもの。

義父母や配偶者に対しあなたには正当な権利がある。
1.個人としての権利
あなたには―
自分の心身の健康を守る権利がある。
敬意を払ってもらう権利がある。
自分の考えや気持ちをはっきり言う権利がある。
怒る権利がある。
干渉されずに自分の子を育てる権利がある。
間違える権利がある。
考えを変える権利がある。
義父母とは関係なく自分の親や配偶者、子と過ごす権利がある。


2.配偶者との関係における権利
あなたには―
配偶者とともに家庭の方針を決め、それを尊重してもらう権利がある。
義父母の問題で配偶者に助けを求める権利がある。
義父母にいじめられたら配偶者に抗議する権利がある。
配偶者に親よりあなたを優先してもらう権利がある。


3.義父母との関係における権利
あなたには―
義父母の意見に同意しない権利がある。
義父母を愛さない権利がある。
義父母に傷つけられたらそれを相手に伝える権利がある。
夫婦の問題に干渉しないでと伝える権利がある。
義父母にしてほしいことを頼む権利がある。
義父母との時間を制限する権利がある。
祝日や行事の祝い方に意見を入れてもらう権利がある。

個人的に、部屋の壁に貼っときたいぐらい(無理)

これらを義父母達にぶつけるときの恐怖を鎮める呪文
・新しいことに挑戦するのは、誰でも怖いものなのだ。
・精神的な成長の過程にある時は、誰でも不安になる。
・自分を守るための行動をしているうちに恐怖は減っていく。
・怖がりながらも行動するほうが、何もしないで怖がっているよりずっといい
・恐怖があっても一歩を踏み出す。恐怖がなくなるのを待っていたら埒が明かない。

今度は義務

あなたには―
相手を攻撃することなく自分の気持ちを伝える義務がある。
問題の一因が自分にもあると気付いたら認める義務がある。
過去の恨みを延々述べ立てるのではなく、今望むことを明確にする義務がある。
どんなに腹が立っていても、配偶者・義父母には敬意をもって接する義務がある。

肝に命じたい。

後半にかなりコミュニケーションの技術のようなことが書いてあり、対義父母用以外にもばっちり使える。
そしてこちらがトゥギャり