三世代同居の現在

あるブログで三世代同居について書いてあるのを見つけた。

みなさん、“3世帯同居”って聞いたら、どー思います? 「ああ、うちも昔はそうだったよ」って感じでしょ。「3世帯同居が減ってるって? それは問題だ! 3世帯同居がどうやったら増えるか、みんなで知恵を出し合って問題を解決せねば!」って思う?

話の本筋と関係ない話だけど、今でも3世帯同居って多い。1975年に15%ぐらいだったのが現代では8%ぐらいというのを見かけたが、その真偽はともかく、田舎での3世代同居(ここからは代を使います)ってのは割と経済的な問題でもあるのよね。こっからは与太話になるのだけれども。自分の観測範囲の話で恐縮だが、親世帯と同居する意味って、昔は財産や仕事など含めた「家督」の相続って意味だったと思うんだよね。そんなわけで昔から現在まで核家族は大雑把に50%以上は占めているわけで、当時から次男以降は新家である核家族をどんどん形成していたのよね。で、こういう新家は継ぐべき財産(というか管理すべき土地って意味)や仕事を持っているような家ではないはずだから、三世代同居にはあまりなっていかないはずなんだよね。結局三世代同居ってのは江戸期から続く家(もともとが三世代同居を常としていた)がそもそもの母数であって、日本の人口が増えたって増える話ではないのよね。で、減るもんでもない。
こういう三世代同居が現在どうなっているかというと、まず長男としては、まあ結婚相手として長男は嫌われますので、下に弟がいれば「家は弟にまかせるから」と言って結婚したらどっかに家を建てて戻って来なかったりしますね。それはともかくとして、そうではない場合、本人に責任感や思い込みなどがあり、経済的に魅力がある男性だった場合は、三世代同居を決行できます。その場合どうするかというと、まず、実家の敷地もしくは実家所有の敷地に家を建てます。これが現在の三世代同居ですが、実際は同居としてカウントされません。
で、現在結局のところ主流になっている三世代同居は、マスオさんの形だと思います。あ、名字なんて基本どうでもいいので、通称婿養子になってるかどうかはこの場合どうでもいいです。本当に同居する場合は、母方の親ってのが多い気がする。
よくわからんけど、母系になっている気がするんだよね。っていうかもともと母系だったのだろうけど。結局のところこの田舎で困っちまってるのは広大な敷地や建物や菩提の管理などを子が引き継いでって欲しいっていうこと。そのへん長女の責任感と結局子育てで母方祖父母頼るし土地買うだけで1000万円だし男は鈍感だし、で増えてるのかなあ、と。田舎の三世代同居用の家というか敷地ってのは3世代同居どころではなく昔は仕事関係の人も住んでたりそもそもそういう仕事関係でスペースがあったりとめちゃ広いわけよね。それがだんだん人が減ってくると寂しさたるやなかなかのもので、そういう秋波が強いのではないかな。男はそういうの気にしないけど、娘は気にしがちなようで。
話はまたフワフワしますけど、田舎の三世代同居の人たちってもともと確かに家業はあったのだが、それも平成も25年も経つと、農家ぐらいしかそういう家業は続いてないし、農家こそオワコンで実際のところあんまり農家でもない。本来であればこの地から撤退したいところだが、国策によって縛り付けられているのよね。農業からの撤退って非常にしにくい。農家じゃなくても(農家やめても)、農地どうすんのってのがあって、農地は基本農家にしか売れないし、買えるぐらいの農家なんてほぼないし、農地から宅地にするのとか超難しいし(もちろん区画整理内の農地はすぐ宅地にできますよ)まじ動けんのよ。でもモータリゼーション進んでて田舎でも割と便利は便利だしはっきり言えばゆでガエル。東北の話を憶測でしてはまずいけれども、うちの近所で海辺に災害が起きて家がなくなっても、誰も(いや、多くは、と言いましょうか)同じ場所には戻らんと思うですよ。そこに仕事があるわけではないので(いや、工場はあるけど、多分一緒に潰れるだろうし)。
三世代同居は確かにオワコンではありますが、それって農地がオワコンって話と一緒でして、結局まだやめさせてもらってないのよね。
農地の税金って糞ほど安いのです。これはもう飴と鞭です。農地を農地として腐らせとくのはとっても安いので、草刈りしなきゃならないのだったら、それよりはタダみたいな値段で誰かに耕作してもらうってのが田舎の実態であって(農家なんてあんまりいない)、本来であればそういうことから撤退したいよね。
最終的に駅近にみんなが移住して、田舎の宅地も全て農地にして法人が全部耕せばいいと思うんだけどね。