住民票を消せ!

さて、コンビニで住民票発行するならネットで発行できてもいいじゃん、という話をしたような気がしますが、本末転倒なことを言えば、住民票ってなんで必要なんでしょうね?というかほんとに必要なんですか?
少し前まで住民票が必要と言われていたもので、住民票の添付が不要になった手続きが少なくとも2つあります。パスポートの作成と年金の現況届(生存確認)です。これらは「お前らがパスポートとか年金とか欲しいって言ってんだから、行政の手を煩わせずに自分で情報持ってこいよー」と住民票の添付を義務付けてたんですが、住基ネットが稼動したお陰で(国民に住民票コードが振られて人違いすることがなくなったんで)、全国どこからでも住基ネット端末があればその人の個人情報を確認することができるようになりました。これによって前記2手続きは住民票の添付ではなく、住基ネットを見ていいかってことを本人に聞いて、OKなら添付を省略するようになったわけです(確か)。
住基ネットの使用は行政にしか許されていません。住民票コードを民間が集めてデータベースを組んだら処罰されます。でもまあ住民票を要求するところは行政が多いわけなんで、ほんとは住民票の添付が必要な場面ってもっと少なくなっていいわけなんですけどね。
さて、住民票って何だろう?行政が住民サービスの基礎にするための名簿です。要は行政が集めた個人情報なんです。ただこの個人情報、通常の個人情報保護ではなく、住基法で特別な守り方をすると決められてるんですよね。というか、行政が法律で必要としたり、ある個人が自己の権利を全うするためだったら個人情報出してもいいよって決められている。
うーん、守るってよりは、利活用なのね。でもまあそれでもいいところもあるわけで。
個人情報って絶対に出したらいかんもの?一応氏名と住所のセット=個人が特定できるものは個人情報だから外に出してはいかん、なんて言われるけど、それが1個だったら個人が特定できないので出したらいかんものではない。本名で活動している芸能人や、ある著名な建造物の所在地。それぞれは公開されうる。
個人情報って何なんだろう、という哲学とか。行政は今のところ住民の個人情報で食っているわけで。いかに正しい人から税金を取り、いかに正しい人にサービスをするか。そのために個人情報を扱うというときに、個人情報は絶対守り切るぞー!って意識だけではなく、そんなに大事なものを預っているんだから、正しく使い切る必要だってある。
実質的に利活用してんだから、「いや、住民がサービス求めてるんだから、住民票持ってこさせるのが筋だ」じゃなくていい分野ももっと広くていいと思う。そんなに個人情報守りたければ、必要以上に持ってるの怖いから、どんどん個人に返して行こうぜ。不必要でデリケートな情報は行政が集めるべきではない。
そのへん個人的にももっと整理できれば仕事ももうちょっと楽になる気がするので要勉強だと思っています。