税金が高いワケ!

最近確定申告が近いので、色々な問い合わせを受けます。103万円の壁、医療費控除、扶養、等々。
さらに、ちょっとした申告を受け付けていて思うことが色々あります。
ところであなたの税金は高いですか?
高いとしたらその答え(の一端)をお示しします。
ちょっとした申告を受けていて思うこと。みなさん控除のつけ方が徹底的でないです。しかも申告にくる人というのは自ら動いて還付金を得ようとしている人達なのに、それでもまだまだ甘いところがある。市職員からしたら面談の中で相当なヒントを出していたり直接選択肢を示したりしていても、控除を徹底的につけない面がある。
つまり、税金が高い理由の一つは、税金について考えていないからではないか、ということ。サッカー上達のために、ボールと仲良くしましょう!
※誤解があるとまずいんですが、基本的に確定申告は全て実態を正確に申告するものです。虚偽の申告を奨励するものではありません。
1.老人に対する控除はでかい。
老人は税制上恵まれています。65歳以上の年金は120万円までが非課税所得ですし、70歳以上の人を扶養していると(別居でも可)48万円が控除できます。同居老親等であれば58万円の控除。もしあなたが高齢の親・祖父母と同居している*1なら、控除に取るとでかいです。その人が障害を持っていると+27万円。
あと、老人はこのように控除がでかいので、非課税の人が多いです(そのココロは…誰かがその人を扶養に取ることができたり、その人につけた控除を他の人につけたほうが税金が下がることもある、ということです)。
2.控除をつけるなら所得の高い人に。
実際のところ、家で色々なものを支払っている人は所得が高い人のはずです。で、あるならば所得が高い人に色々な控除をつけるのは普通のことですし、その方が節税にもなる。所得税は所得が高いほど税率が高いので、所得が高い人に控除をつけたほうが、税金の減り方が大きい。さらに、家族の中で所得の低い方に控除をつけても、所得より大きい控除は引くことができないから、控除をつけても税金は減らなくなります。
あとついでに配偶者控除と扶養控除は両方とも38万円なんで、60歳超えて退職している人が配偶者を扶養に取るより、別居であっても*2所得が高い子どもが扶養に取ったほうが税金が下がる可能性もあります。
3.家族内で最適化を。
医療費控除は10万円(もしくは所得が200万円以下の人は所得の5%)を超えた分から控除の対象になるので、基本的には家族で合算した額を一人で払ったことにして申告する方が多いです。一応理屈としては所得が高い人が全部払った、ということで。確定申告は、誰のために使ったかではなくて、誰が支払ったか、ということなので、どんなものであっても支払った人に控除をつけることができる。生命保険も国民健康保険・年金も支払った人につける。そうであるならば、家族内で控除が最適化されるように支払うと(おっと説明のしようがねえや)、税金が下がることもあります。

最後に。税金は基本的にその人の状態に応じて課税するものです。払う能力がある人には払ってもらう、と。そして払う能力がないことは自分で申告してもらう必要があるのです。確定申告というのは、「私は生きるのにこれだけ経費かかってるから、税金払えません」と申告することでもあるのです。

*1:そして生計を一にしている

*2:仕送りしているなど生計が一つであれば