外国人登録について。最近ちょっとだけ話題になってますね。今日週間東洋経済読んだらちょっとした特集も載ってた。
わが市では人口の5%が外国人。日本全体では人口の1.6%(200万人)ですね。
遠州地方特有ですが、外国人といえばブラジル人のことを指します。特に海側は体感で80%がブラジル人(あとはペルー、フィリピン、中国かな)。日本語の次に話される言語がポルトガル語だと言っていいぐらい。なぜブラジル人が多いのかと言うと、日系2世3世は就労に制限がない資格が得られるため*1
つまり、日本にいるブラジル人のほとんどは日系人なんですね。日系人の入国?が解禁になったのは1990年の法改正からで、労働力不足に対応するという、明確な意図があったようだ。
それまでの外国人といえばほとんどが韓国・朝鮮人*2だった。つまり、在日韓国・朝鮮人のことだ。現在の外国人登録事務の蓄積は、彼らによってなされている。外国人登録事務は韓国・朝鮮人向けなのだ。
ここにちょっと面白い現象がある。例えば「通称名」ってのがある。これは法律上に記載はないけど、便宜上登録することができるよ、って制度で、もともとはいわゆる日本名のことだったと思うのですよね。つまり本名は韓国・朝鮮のものがあって、日本で暮らすために本名と違うものを通称名として登録した、と。
ここで逆に日系人の場合は、Marcus Tulio Lyuji Murzani Tanakaという人がいたとして(ちなみに田中マルクス闘莉王の旧名です)、田中マルクス通称名にしようとした場合は、今までポルトガル語表記をしていたものが本名に戻るような形になるのです*3
考え方が逆なんですよね。日本に住みながら外国人であるのが韓国・朝鮮人だとしたら、外国に住みながら日本人だったのが日系人。その2つを同じ法律でまとめるってのは変かもな、と。事例集みたいなのがあって読んでたりもするけど、ほとんど韓国・朝鮮人の事例だからね。
そしてもう一つ逆なのが、在日韓国・朝鮮人の方が日本語ペラペラなのに対して、日系人はすげー片言だからね。名前書いてもらう時も「ロマ字?OK?」とか聞かれる。まあもちろんローマ字で書いてもらうけど。漢字書ける人はすげー。自分の名前であっても書けないもの。
今日はブラジルの方に、「Tokoro Juimisho」とか書いた紙を見せられ、「出せ」と言われたが何を出したらいいかわからなかった。所さんという人がいるのかと思ったけど、住んでいる「所」、Juimisho(って書いてあったかどうか忘れたけど)は住民票で、一般的にすぐ出せる証明だったんだけど、日本語が通じなくてかなりかかった。英語とポルトガルの単語を混ぜつつ話してみてなんとかなった。英語もあまり通じないんだよな。
つまり(強引にまとめる)、従来の外国人登録と現在の外国人登録はものが全然違ってきているということです。当然、改正とかも必要になっていくことだと思います。

*1:それ以外では単純労働の受け入れはなく、日本在留には専門的な知識技術技能が必要。他の例外としては「研修生」ってのがある。

*2:今でも一番多いけど

*3:帰化後の田中マルクス闘莉王という名前も「田中」が入っている。ちなみに母方の姓の「ムルザニ」が抜けちゃったね。「田中」は父方。