どうでもいいけど気に食わないことがある。朝のバラエティ自体が嫌いなんだけど、家族が見ているからしゃーなしで見てしまう。ご存知の通り、僕は大相撲が好きなのだけれど、その大相撲関連のニュースの時に、外国人力士活躍「でも日本人頑張れ」「奮起しろ」みたいな話があると非常に気に食わない。白鵬は絶対横綱になるわ!把瑠都も絶対なるわ!日本人力士がNo1の活躍するのは向こう10年無理!稀勢の里じゃ荷が重い。
ほんと何言ってんのって感じ。栃東の活躍を見てたのか、と。栃東がどういう理由で復活したかわかってんのか、と。彼は筋トレやりすぎで体硬くして怪我してたところを、練習量を減らして土俵上の稽古だけに専念し、柔らかい筋肉にして活躍したんだぞ!だいたいな、モンゴルの横綱大関は血筋がエリートなの!貴乃花クラスの血なの!大相撲やってくれてるのがありがたいんじゃないか!
それを置いて、日本人頑張れってんならオオタサン*1に頑張ってもらえばいいのか?そうじゃないっていうなら大鵬はどうなんだよウクライナ人のハーフじゃん。力道山はプロレスラーだけど、韓国人じゃん。だいたい今幕内の春日王が韓国出身だってこと知ってる人が何人いるんだ。安馬に対する声援が日に日に上がっていることを何人が知っているんだ?幕内で人気者を上から並べると1高見盛2北桜3安馬(次点:片山*2)になるんだぞ。日本人も人気だし、個性的な外国人力士だって人気じゃないか。
だいたい外国人力士がみんな日本語しゃべってるんだぞ。あれで四股踏んでんだぞ。把瑠都なんて金髪だし、白露山なんて24歳でハゲだぞ。露西亜の兄弟の得意技は大分の暴走族千代大海龍二さんと同じ「引き」だぞ。俺何言ってるかわかんねーぞ。
何で「愛」を持って見れないかな。黒海なんていかにも「お相撲さん」って顔してるじゃん。把瑠都のあの笑顔は琴欧州以上だ。
日本人力士だって魅力たっぷりだ。玉乃島のいかにもな脆さ。「実力者」若の里の臆病さ。岩木山という存在の愛らしさ。垣添雅山のヒール振り。
確かに玉乃島若の里は素質ではかなりのものがある。が、彼らが「奮起」したところで足りないところがあるから横綱は無理だ。それは精神論的なところではなくて、ほとんど「センス」に近いと思うんだよ。
あれだけの肉体を持つ若の里が立会いで張り差しにいったり変化したりするのは怖がっているからだ。琴光喜にも同じようなところがある。怖いのは当然だ。それを越えるのはある意味ではセンスだ。計算式に近いものだ。要は横綱大関のほうが頭がいいのだ。
朝青龍が頭がいいというのはよく指摘されるところだ。栃東角界切っての理論派と称されることもある。だいたい栃東も2世で、センスがあることに疑いはない。運動神経も万能だったようだ。
いろいろあって、だから日本人頑張れとは言って欲しくない。僕は同じように外国人力士も愛している。相撲が勝ち得た国際的な地位なのだ。望ましくないのはただ朝青龍だけが強い1強時代。それももはやなさそうだからいいではないか。ついでに言うと、同郷力士を応援しないで何が日本人力士だよ、と言いたい。片山と潮丸を応援して、やっぱり栃東も応援する。いくら日本人力士でも、北勝力は完全に応援したくない。

*1:旭天鵬:日本に帰化したモンゴル人

*2:贔屓目です