BS hiの「地球大進化」の最終回、結局最後は人間礼賛、人間様万歳、で終わるんだなあ。何もネアンデルタール人を悪し様に言うこともなかろうに。
言葉なんて副次的なもんだし、ホモ・サピエンスネアンデルタール人より言葉を上手に扱えたお陰で繁栄できた、なんてのはちょっと陰謀論めいてるなあ。「理由」が大好きって感じ。
もっと色々な要因が絡んでるはずだと思うんだけどなあ。例えばウインドウズだって、その時点で最良のOSだったわけじゃないじゃない。ウインドウズが爆発に普及して、あとになってから、「言語処理能力がダントツに優れていた*1」とか言われてもそれは違うんじゃない、って思うわけじゃん。
じゃあ言葉使えなかった他の「原初的な」猿はどうだったかっていうと、生き残ってるわけだしね。だとすると、「言葉の扱いの未熟さ」ってのは、原初的な猿より言葉を扱えたネアンデルタール人が滅んだことの説明にはならんじゃん。
結局はホモ・サピエンスネアンデルタールが競合したってことだと思うんですよ。だから単独の何かの機能が良かった悪かったではなく、相対的に喧嘩にどっちが勝ったか、に近いことだと思うんですよね。礼賛するなら喧嘩に勝ったことを礼賛すればいいんだけど、そんなのわざわざ礼賛するのもまさに死者に鞭打つって感じで後味はよくない。
とにかく人間様偉い、みたいな終わり方はちょっと後味がよくないと僕は思いました。

*1:ってほんとにそうかは知らないけど