いやーNHKの底力ってすごいね。敵わんね。
ラーメンでも食おうと思って適当にテレビつけたんだけど、何もやってなかったので衛星を適当に回してたら、BS hiで生物の進化みたいな番組をやってたんで見てみる。相変わらずのことやってんだなー、と思ったんだけど、相変わらずスケールはでっかいし、世界中に飛ぶし、映像はきれい、学者もホイホイ出る、CGこそ進化してる、というわけでNHKすげー、と。や、ほんと参りました。
内容のほうでも初見のものが多かった。曰く、手というものは水中で生まれた、とか、今世界中にいる魚の大部分が肺魚のような肺を持った魚の子孫である(肺は浮袋に進化したんだと)、云々。
中でも圧巻は2億5千年前の大絶滅。寡聞にも僕はこの現象を知らなかったんだけど、それはこういうことだ。2億5千年前以前は哺乳類型爬虫類つまり我々の先祖が地球を支配するほどに大繁栄していた。そこでは恐竜の先祖が、恐竜大繁栄時の我々人類の祖先のように細々と暮らしていた。それが2億5千年前の大絶滅によって、生き物の95%が絶滅してしまう。
んでさすがNHKというか、これに対しても答えが用意してあって、地球内部からマントルのドーム状の巨大な固まり(西ヨーロッパが入る大きさだとか)が突き上げ、シベリアあたりで大噴火が起こったことに起因するという。その結果2酸化炭素が増え、温暖化が進み、さらに海底のメタンハイドレートが溶け出し、メタンガスがさらに温暖化を進めるという悪循環の結果、生態系が狂い、酸素濃度も急激に低下した。それが直接の原因だという。
へー、歴史ってのも変わるもんだ。と思いながらもそのスケールには圧倒される。
さらにそこから先が面白い。低酸素状態が続く中で恐竜が大進化を遂げ、地球を支配するようになるのだが、その理由も低酸素に適応できたからだと言うのだ。恐竜の子孫である鳥には恐竜と共通のシステムである、「気嚢システム*1」というものがあるのだが、それによって呼吸効率を上げることができたからだ、という。
対して哺乳類はこれよりは効率的ではないが、横隔膜の出現によって酸素不足に対応する。これの副産物で腹部の肋骨がなくなり、腹部で授乳したり胎生が可能になる。
どうも話は途中で終わってたみたいだけど、鳥が上空でも活動できたりする理由には気嚢システムがあるし、人間が容量の大きい脳を働かすためには(取り入れた酸素の20%?が脳で消費されるらしい)横隔膜が不可欠だった、みたいなことらしい。
わーすげーやっぱおもしれー。N・H・K! N・H・K!
http://www.nhk.or.jp/daishinka/program04.html

*1:肺に空気袋みたいなのがついて肺の中の空気が新鮮に保たれるようなシステム