地方にこもる若者たち

久々に読書というものをしましたが、文体は軽い方でした。しかし内容は僕には重いというか、地方に在住していれば、この本が調査対象にしている岡山も、静岡県西部も状況は変わりないので実感できることが多い。今までもそういう日記を書いてきた気もするが、この本では新しい公共にまで話が及んでいるところが斬新であり、救い。コミュニケーションの鬼である「ギャル」が日本を救う、と。
とにかく、今までは都会と田舎という二項でしか語られてこなかったものが、最近モータライゼーション(郊外型店舗ができてきていること)により「郊外」ってものがしっかり成立しているんだぜっつーことがもっと世間的にも語られて欲しい。で、郊外は結構広いというか、イオンができれば田舎を征服して半径車で1時間ぐらいのところを郊外に変えちゃうんだよね。都会は郊外に征服されないかというと、ドーナツ化現象みたいなことぐらいで、別に征服しはしない。多分。
で、可視化されなかった郊外が培ってきたというか、こっそり育ててきたのは「ギャル」なんだよね。コミュニケーションの鬼。新しい公共を開くのはこのギャルであり、統合(違いをいかし、競争優位性に繋げる。戦略的。)なんだと。自らのアイデンティティを立脚したあとで、それぞれに違う個人を統合するのならば、確かにコミュニケーションだし、そのエリートってのは現状女子が強い。よくわからんが、次世代はそういうスーパーギャルが社会を変えていくのかもなあと閉じたおっさん(分離・違いを認める・適応的)である私は思うよ。ダイバシティマネジメント的には抵抗→同化→分離→統合らしいよ。旧来のおっさんは同化(違いを同化させる・違いを無視する・防衛的)段階に留まっているらしいよ。