母が重くてたまらない―墓守娘の嘆き

母が重くてたまらない―墓守娘の嘆き

母が重くてたまらない―墓守娘の嘆き

母と娘ってのは男にはわからない関係がありますよね。墓守ってのは十字架に繋ぐというか、母、または母が大事にするものをずっと守っていくということ。娘の負担はいかばかりか。
さて、個人的な興味としては、「母性愛」というものを中心にした、昨今のストーリー。例えば団塊世代のストーリーである「専業主婦」または「やさしいお母さん」。社会に流布されているけれども、もしかするとちょっと違うというか、その中で育った人々の選択肢を狭めるものなのかな、と。
「母が善である」ってのは怖い。母は単なる母であって、マリア様ではないだろう。ジェンダーの話と同じで、どこまでが生得的で、どこまでが文化的か。そして団塊世代のストーリーはまだ現役か?(と言いつつ、企業戦士の男は結婚相手として人気が薄れているだとうと思うけど)
みたいなことが気になります。何というかこの本の隠れた主役は父で、父の家庭内での不在が母をモンスターに変えた、みたいな、何というか僕ら世代が親を見て何となくイメージできるような感じの話です。
自分用メモ:図書館で借りた