行政のトレーサビリティ

日本の制度にはうんざりするところもありますが、考えてみたらトレーサビリティはしっかり構築されてるなあ、とも思った。割と低コストに。まあこれぐらいでもいっか、ぐらいの。行政が仕事する上での話だけど。
例えば戸籍で言うとわかりやすい。自分の先祖について、明治までは追える。うんざりという点では、追ってくのに時間もお金もかかる点。若い人は戸籍を取るっていうと基本的には自分の戸籍を取ることだけだと思うけど、実際市の窓口の仕事のウエイトは、相続関係である人の出生から死亡までの連続した戸籍を取ることに対応するのが重くなる。古い戸籍は和紙のようなものでできていて、うちの場合はそれを画像としてサーバーに取り込んであるものを印刷する。制度や法改正ごとに戸籍は作り替えられるので、一人3〜5種類の戸籍を取る必要がでるんだけど、それでもその人の相続人が全て調べられる。冗長だけど、プログラムが動いてるってところか。
制度はややこしくて、難しい部分もあるけれども、とりあえず穴がない。法律なんかも超めんどくさいけど、一応穴がない。めんどくさいけど制度や法律を適用しさえすれば、全ての行政事務ができる。これってある意味すごいことかも。
日本の公務員には、賄賂を貰うようなグレーゾーンがないわけよね、きっと。ただ、真っ黒な部分で勝負するなら別だ。