顔の見えない定住化―日系ブラジル人と国家・市場・移民ネットワークという本をちょこちょこ読んでいる。とても面白い。1990年ごろの入管法の改正で日系3世の就労に制限のない在留資格が創設されたが、それが同じく1990年ごろの在日韓国人3世の法的地位の改定とセットで行われたものだという解釈が書かれていた。つまり、在日韓国人3世を特別永住者の創設により、法的地位を認めることに対するバランス感覚として在外日本人、つまり日系人の身分もそれにそろえるように引き上げた、というもの。
入管法の改正以後の日系人の急増というのは政策担当者の誰もが予想していなかったことだという。