脳が冴える15の習慣 記憶・集中・思考力を高める (生活人新書)

脳が冴える15の習慣 記憶・集中・思考力を高める (生活人新書)

割とどっちでもいいというか、空いた時間用になってしまった。すごく読み易かったのでとりあえず読み終えました。


総員玉砕せよ! (講談社文庫)

総員玉砕せよ! (講談社文庫)

NHKの「鬼太郎が見た玉砕」より面白かったかな。とにかくあれを見てからすごく読みたくなっていて、全然関係ないけど「悪魔くん」買っちゃった。「ゲゲゲの鬼太郎」はボンボンで連載されている時にちょこちょこ読んでたけど、気になりつつも怖がりな子供だったのでちょっと避けていた気もする。それはともかく。
「総員玉砕せよ!」に関してはある程度今の歳だから読める、というのもある。巡り会わせとして、水木しげるがちょうど僕の前にやってきた、というような。
この作品では、昭和の若者、の描写、という印象が強い。水木さんは物事を捉えるのが非常にうまいのだ。何の変哲もない登場人物が巧みに描き分けられていて、ほとんど人物を混同することがなかった。非常にたくさんの人物が出ているというのに。それだけに真実に近いのだろう。デフォルメというのは人間が見るに近い形なわけだ。
出来事の軽重に関しても同じく。日常で起こるかの如く淡々と並べられる非日常な出来事は、まさに日常だったということだろう。爆撃が例え非日常だったとしても、それ以外の普通に過酷な日常でも過酷な出来事はあるのだ。それが平成の若者と昭和の若者との差異でもあり、共通点でもあろう。
さて、あとがきにある水木氏の言葉にこんなものがある。「「玉砕」というのは、どこでもそうですが、必ず生き残りがいます。」そういうことを結局我々は実感として知らなかったのではないか。それがつまり生きるということだろう。ある現象が一言で表せるものかどうか。
それはともかくとして、すさまじいエンターテイメント作品だと思った。