ポーランド人が大挙してイギリスに押し寄せている状況をまとめた番組をテレビで見た。途中からだったけれども、彼ら東欧からの出稼ぎ労働者は、なんと英語を話せない。Oh!Unbelievable!
まあ全員ではないでしょうけどね。たまたまその人たちがそうだっただけで。それにしても移民というものに、言語の壁なんてない。素晴らしいことです。僕はイギリスとかアメリカとかに移民が多いのは英語という言語あってこそだと思っていたのだけれど、別にそうでもないってことか。
今日本に多い日系人の移民の大半は日常レベルの日本語を解し、尚且つ顔が日本人だ。日本に外国人は実質1%ぐらいしかいないんだろうけど、もっと増えてもそんなに影響ないんじゃないか。英語が話せないのにイギリスに行く移民がいるぐらいなのだ。中国から、ベトナムから、日本語が話せなくても日本に来る移民が増えてもいい。
基本的にこの話は日本がドアを開けるかどうかという話だ。ドアの向こうには誰かが待っている。東欧にとってのイギリスがアジアにとっての日本でもおかしくはない。僕は日本を、いや、日本なんてわかんないけど遠州を見ているともったいない気がする。インフラが揃っている。働き口もある。東京へも大阪へも行ける。土地もある。それなのに日本の人口は減少に転じ(実は外国人の増加を含めれば増えてるような気もするけど)、または遠州地方で言うなら横這いか微増だ。
遠州地方の農家もご他聞に漏れず高齢化に直面している。彼らの多くは土地を手放したがっているかも知れない。日本の田舎に共通の田園が広がる景色に、やはり同じく耕作放棄地が混じる。一体何が好ましいかはともかく、工場ができ、周りにアパートができるなら、農家は手を引くことができるだろう。実際に農地を農地としてしか持っていられない農家には不満の声がある。隣町では土地を売って家を建てているのに、うちの町では宅地にできないから土地が売れない、何とかしろ、と。
もったいないのは日本の中心でそういう状態であること。東京と大阪という日本の2大都市を結ぶ東海道*1の真ん中にありながら、農地や、あまつさえ耕作放棄地なんかがあっていいのかよ、と。遠州地方は新幹線を使えば首都圏への通勤圏内です。一体その地の利をどう活かしているのか。
これは資産を持っている僕たち遠州人の勝手だという考えもあるけれども、逆にその資産を持っていない人から見れば横暴とも言えよう。中国の田舎で生まれた人が、直後に遠州地方で育つなら、それだけで月に20万円の収入を得ることができるのです。遠州人が資産を有効に使わない(使えない)ことで、彼らのそういう可能性を消すのです。
僕は日本にあるインフラというのは、もっと活用されてしかるべきだと思う。日本とか言って僕外国を知らないんだけど。生活に必要な全てが整備されていて、実際に僕は生まれてから今まで何一つ不自由したことはない。この地方では平均的である1000㎡を越す敷地で、10部屋ある家に住み、4台の車を所有する。隣には外国人の多く住むアパートがあり、僕の家の敷地よりも狭い面積に多分何十人かが暮らしているだろう。この差は一体意味のあるものなのか。
実を言うとそのアパートの住民とは隣に住みながら一度も話したことがないのだけどね。お互い家の前を通らないから。ただ、僕の部屋からはベランダが見通せる。距離にして10mとか。日本とブラジルの距離と比べればものすごく近いけど、それにしてもなぜこの距離は遠いのか。
そういえばまた祭りの季節が近付いて僕は憂鬱なんだけれども、ブラジルの方に参加してもらえばいいのにね。僕みたいな甲斐性なしを誘うより、よっぽど祭りを盛り上げてくれると思う。なぜ日本人、それも長男だけが祭りに参加するのか本当に理解できない。

*1:大阪は違いますけども