出張だったので久しぶりに電車を使ったのだけれど、駐車場から駅までの道筋に歩いている人が一人もいない。それなりに名前のある駅だというのに。もちろん歩いているところの両脇は商店なわけなんだけれど(その上この地域には珍しく、シャッター街ではない)、どうしてこういう状態なんだろう、と。まあ飲み屋とかが多いってのもあるにしても。
じゃあ駅の機能に必要なのは何だろう、と。駅に着けば人はいるわけですよ。駅の機能って何、と言えば人の発着ですよね。「発」で利用しているのはすごくよくわかる。例えば今日の出張は県庁所在地だったんだけれども、道々混む一方で、県庁所在地に着いた瞬間にバッと降りる。要は都会との連絡なんですよね、電車って。
じゃあ逆にそこ以外で降りるってのはどういうこと?帰り道なんかがそうなるわけです。で、駅の機能、「着」のほうですが、結局家に帰るための通過点ってことなのかな、と。飲み屋に寄り道することはあっても。
駅を一歩外に出た途端、人通りなんてないんですよ。まず東西に走る線路の北と南に人の流れは分かれ、さらに東西の線路沿いに分かれる。駅を出た瞬間に4通りです。その後駐輪場や駐車場へ向かう、バスに乗る、ローカル電車に乗る、等。一気に分散する。
となれば駅前に必要なのは、家、なんですよ。きっと。駅は目的地にはなり得ない。駅に目的はない。その点で駅前商店街ってのは今考えると何なんだろう、と。数年前にできた隣の駅は、もともと街も何もないところに作られたため、駅周辺を区画整理している。そこにはもちろん駅前商店街は作られない。何ができたか。やっぱり家ですね。アパート。マンション。お店は一揃いあれば十分で、コンビニとスーパーですら一つづつ。後は職場があるにこしたことはないけれども。
はっきり言いまして静岡から浜松の間はすべて通過駅で、駅に対する目的はない(もちろん駅を降りてからはそれぞれの目的があると思うけど。)。駅前に必要なのは家と各種交通手段、駐車場とかになるのだろうと思う(余談ながら、駅から徒歩10分のところに無料駐車場を作れば、電車乗る人が増えそうな気がする。人はそのぐらいの距離なら歩く。)。
そんなわけで駅前ってどうなっていくんだろうな、と思う。