食料自給率のことを考えていたら、そういえばシンガポールとかモナコとかが自給率高いわけないよなあと思ってちょっと検索してみた。想像通り、両国は0%近いんだそうですが、こんな記事を見つけた。ああ、そうそう、こういうことだ。僕が思っていた違和感を言葉にしてくれている感じ。
確か環境危機をあおってはいけない 地球環境のホントの実態で読んだんだと思うけど、農業ってほとんどエネルギー産業なんですよね。農業が生産性を高められた原因は、安い石油あってのこと。化学肥料なんかも非常に安価に石油から作られたりとか、トラクターや暖房とかそういうイメージ。例えばまあエネルギー自給率だって農業にとって重要になるんですよ。エネルギー自給率は食料自給率に比べて各国軒並み低い。中東諸国に油を止められてしまえば、農業だって打撃を受けるに決まってるんです。
で、その中東諸国だってサウジアラビアの食料自給率は30%ぐらいかな。どっちもどっちでしょうよ。オーストラリアの食料自給率は300%だけど、買ってくれる人たちがいなくなればオーストラリアは食っていくことができなくなる(現在の100%を上回る分の200%は誰が買ってくれているのか?)。じゃあ日本以外の国の電化製品自給率はどのぐらいだ、って言えばまあ台湾韓国は高いでしょうね、でも部品は日本製だってね、云々。
てなわけで広義のお役所にいる人間としてはほんとこういうのは気になる。そういう声に引き摺られて、不要な農業土木にどえらいお金が回ったり、補助金が出たり。農業のインフラ(用水とか農道とか)は誰が負担してんだ、って言えば「食料自給率」って言葉じゃねーのか、とか。それを欲しがる人の負担というか。
うちは4000平米の農地を人に貸して年に50000円だけ貰うことになっています。1平米で年に10円ちょっと。50000円なら安いアパートが1ヶ月間借りられますね。1年借りるためには50000平米ぐらい貸す必要がありますね。