自治体をどう変えるか (ちくま新書)

自治体をどう変えるか (ちくま新書)

長い期間をかけて読んでしまったので、内容を割と忘れてしまった。でも読みながらいろいろ考えることも多く、僕にとってはいい本だった。
例えばの話、今まで続いてきた行政の形をどう変えていくか、ってのと、今から新しく制度設計するならどうすべきか、ってのがあると思うんですよ。で、やっぱり後者を一度考えてみて、次に前者を考えるのがいい、というか。
さて、本文中ではシティマネージャーについて僕は特に感銘を受けた。アメリカにそういう制度があるみたいなんだけど、「雇われ市長」みたいな感じかな。選挙ではなく、目的達成のために市長を雇う感じ。常々思っているのは、市役所にはトップがいない、ということ。職員のそういう感覚と、市長の仕事に対するマネージメントを考えると、現行制度では副市長の活用、って形があるだろう。担当分野のスペシャリスト、つまり仕事上のトップを副市長にする、という。
この本の主題は、地方分権にある。その中で個人的な感覚として、分権の理由は特色ではなく競争にあると思う。その意味での合従連衡だと思うのだよなあ。
最後は道州制に話が及ぶ。やはり分権の仕上げはそれだろう。また常々思っていることをいえば、県の存在意義って何?って話なんです。静岡県の大半が既に政令指定都市になる(奇しくも今日は浜松が政令指定都市になった)。それだけでもどうする?って話なんだけど、僕らが直接県と関わっていたことって、結局国からの指令を経由するだけなんです。卸です。
で、まあ他にも出先機関ってのはあるわけだけどさ、道路の場合市と県の間が微妙なんだよね。市道県道というはっきりした境界はあるけれども、市内で収まってしまっている県道もあったりしてね。
まあそんなとこ。