低価格入札でどういう問題が起きるのかよくわからない。論調としては「低価格入札は問題だ」であり、実際にどんな問題が起きたのかはよくわからない。施工ミスや設計ミス等の問題はそれに関わりなく発生しており、検査の段階で発覚する(もしくは事故において判明する)。
問題になるのは2つ。まず、低価格で低品質になること。であるが、今まで発注者側が受注者側にどのような品質チェックを行っていたか。例えば設計書通りに作ってもらうこと、そしてその検査がある。仕事を受けた側が実際に幾らで工事するかは発注者に取って関係がなく、だからこそダンピングも起こりうる。必要な工事は受注者にやってもらう必要がある。
つまり、発注者側の仕事は品質チェックなのです。逆に言うと品質チェックだけなのです。品質が悪いことは工事業者の責任というより発注者側の責任かもしれない。
そもそも品質が悪い、ということの具体例が難しい。例えば発注者の出す設計書には規格が決められているはずだ。路盤材はこういうもの、アスファルトはこういうもの、道路側溝はこういうものを使いなさい、と。受注者がその通りにやらないのは契約違反であり、それは入札価格とは関係がない。
もう1つの問題として、独占を目的とした低価格入札がある。これは例えば独占禁止法の範疇なんじゃないだろうかと思います。
結局品質というのは自分たち発注者に取ってのことなんだろうな、と思います。受注者から発注者への品質。呼んだらすぐ来るとか自分達の内実を知ってくれてるとかサービス仕事をしてもらえるとかお金の支払い時期を調節したいとかそういうの。
とにかく新規参入を拒む仕組みがある業界では、非効率が罷り通る。と、書いてそういえば公務員試験もそうだったなあ、と。非効率と非効率で相身互いのことをしているのではきっとかなりの非効率になっているだろうなーと思います。