ネバーインマイバックヤードって言葉がある。直訳すると私の裏庭には嫌!ってぐらいの意味だと思う。例えば迷惑施設(ゴミ処理場)が必要なのはわかっているが、うちの裏庭には作って欲しくない、というような。
私だけして欲しい/して欲しくない。というような気持ちはわかるが、それを突き詰めていくと行政にどれだけの負荷がかかるのか。「なんで彼/彼女ばっかり」ということを、全員が言うならば、行政にどれだけのコストがかかるだろう。
行政の高コスト体質には、住民の意識も挙げられる。そういったジレンマが存在するのに、一律に官の非効率を責められても、必要経費な場合があるのだ。商品は合理的には買ってもらえない。それが明らかにわかるイメージとともに買ってもらえるのだ。
行政は「私達は平等に行動しています」というイメージを持ってもらうためにかかるコストが非常に多い。例えば道路で言うと、両側に家のある道を拡幅したい時に、単純に片側に拡げるほうがコストが安い場合でも、地元に納得してもらうために両側に拡げる案を作る。「なんでうちだけ協力せにゃならんだ?」と言われるのが目に見えているからだ。
人が既得物に対する感情は非常に強い。それは心理学的にも実証されており、私達は真に経済的な人間ではない。
最近市民の方に協力したことがあるのだけれど、安易に行動してよかったのか少し悩む。