めちゃめちゃ面白かったっす!この本にかかり切りでも読むのに1月ぐらいかかっちゃったけど。600ページぐらいあるし脚注も多いし。僕にとってはけっこー難しかったってのもある。読めなかった日もあったりでほんとに時間かかってしまった。
まず周辺から。図書館に行った時に題名に興味を持ってつまんでみたら山形浩生訳だった。以前に同じ人の訳のもの(経済学の本)を読んで面白かったということもあり、帯を見て借りることを判断。すでに借りて6週間ぐらいなので、何度か借りなおしながら、ってことになる。
さて、本について。この本では環境が悪化しているという恐怖を煽る「定番話」について、統計データを懇切丁寧に示しながら、実は逆に環境はものすごく良くなってきていること(そしてさらによくなっていくだろうこと)を示す(ただ、完全ではない)。だから環境問題にかまけるのではなく、もっと大事な分野に注力するべきだ、というお話。中身は読んでのお楽しみってところです。
返す本なので、ごめんなさい、またメモをします。この本で改善されていることが統計的に示されていたのが、期待寿命、食料、繁栄。大丈夫だと示されていたのが、森林、エネルギー、資源、水。公害については対処してくべき問題ではあるが、改善しているし改善されていくであろう(室内の空気汚染は悪い)。化学物質は概ね大丈夫である。絶滅も深刻ではない。地球温暖化は喧伝されているほどドラマチックな効果は起こらないかもしれないが、確かにコストがかかる。しかし、現在の防止コストは起こるコストに対して掛けすぎであり、将来の経済成長を見越して少なく対処すべきである(未来のほうが豊かで技術革新も進んでいるため)。
少なくともこの本を読んで僕は盲目的な心配は不要であるし、世界は良くなってきた、世界は良くなっていくんだという見方があっていいことを知り、僕の考える必要のあることなのかどうか、世界が明るくなったように見えた。そんなわけで、これからは物事を歪みのない目で見ることが肝要である。実を言えばこの本をこそそのような目で見なければいけないのだが、ちょっとそれだけの体力はないかなー、って感じ。誰かがやってくれたらその内容を知りたい、ってぐらい。