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- 作者: 村尾信尚
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/08/10
- メディア: 新書
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まあ粗筋はいいとして、「変える!」ってほどの革命意欲ってのが読んでて怖い感じがした。文中、「劇薬」とか「痛みに耐えて」的な考えが全面を染め抜いていて、違和感あがった。「白河の清きに魚も住みかねて…」じゃないけど、改革って成功したことあるんですかね。江戸の改革は軒並み失敗だし、結局は流れに抗えずに一代で終わったりもするじゃない。上杉鷹山であるとか山田方谷にしたって局地的なわけでしょ。だから県で始まったものは国に飛び火するとは限らないじゃない。
原理主義者の怖さってのはイラクだネオコンだ、で浮き彫りかとは思うけど、改革とかそういう美名が何を連れてくるかっていうと非常に怖いわけじゃない、独裁者だったりテロだったり。「目的のためには手段を選ばない」が原理主義には正当化されるわけで、「よくなるからいいじゃない」って結局正義が一番人を殺したりするんだよね。
だからそれとこれとのいい塩梅、みたいなのがあるといいんだろうけど、ぬるいお湯に浸かってると出れなくなるのも事実なんだよねえ…。ほんと難しい話。