多少未整理ですが、雑感。
寄生獣、という漫画の中で田村玲子という寄生獣はこう言っている。

『それは人間が 何十 何百…… 何万 何十万と集まって一つの生き物だということ』
『人間は自分の頭以外にもう一つの巨大な「脳」をもっている』
これはある意味で的を得ていると思う。脳というのは神経細胞の集まりで、その神経細胞というのは電気信号を伝えるか伝えないかするだけのものに過ぎない。つまり有機的に回路が繋がることこそ脳のミソなのだ。
例えば単細胞生物が集まって多細胞生物になったように、人間の固体が集まって一つの「人間」という生き物になる、というのは至極真っ当に見える。
インターネットというものはほとんど「人間」の脳がむき出しになったようなものと言えるだろう。


進化というのは進化可能性の進化である、とリチャード・ドーキンスは言っていた。普通は親から子へ遺伝子が伝わり、縦で変わっていくのが進化だが、ある種の猿(だけではないと思うが)や人間のように文化を持つことによって横に進化を伝えることができるようになる。つまり、文化を持つということは進化のスピードを上げることである。

インターネットというのは横に進化を伝えることが速い文化である。これは「人間」という生物の進化可能性を加速度的に増加させていると言えるだろう。

(もしかして人間の寿命が延びたのは、遺伝子のみによって進化せずに済むようになったため、世代交代のスピードが求められなくてよくなったからかもしれない。例えば病気に対して遺伝子からのみで対処すると病気に強い固体群が生殖して子供を増やして、という仮定が必要で時間がかかる。それに対して文化で対処できるのなら(衛生に気をつける、ワクチンを作るなど)横に伝播できるので一々生き死にを繰り返す必要がない。すごく嘘かも。)

人工知能とはインターネットであるという可能性も捨てきれないのではないのかなあ。

追記:遺伝子の文化版を遺伝子のことをジーンというのになぞらえてミームという。http://dictionary.goo.ne.jp/search.php?MT=%A5%DF%A1%BC%A5%E0&kind=jn