迷走する両立支援
- 作者: 萩原久美子
- 出版社/メーカー: 太郎次郎社エディタス
- 発売日: 2006/07
- メディア: 単行本
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大雑把に言うと怒られるでしょうけど、やっぱり田舎の退勤ラッシュって5時から6時ですし、スキルだって求められている人は少ないと思うっていうか、僕がそうです。
そんな中で、スキルの蓄積が求められる労働者の姿ってのは、僕の屈折した挫折感情を呼び起こすものでもあるし(TOKYOってスゲー!)想像が難しい。
それでも労働者の端くれとして言わば共闘すべきところがある。
特に思うのが労働に対する考え方や、男女差別意識。労働を最大の善とする世界では、どのように支援されても、善以外のことをする人は悪になる。そして男女が平等でないというのはその反映であり、また固定化しようとするものである。
車の両輪と言われている少子化対策(両立支援)と男女共同参画(男女平等)が、少子化対策(両立支援)ばっかりが回っちゃって、男女共同参画(男女平等)が回ってないのが迷走する理由だ。両輪の片側が止まってりゃ、そうなる。
ところで育休パパに関してだけど、矛盾を抱えた存在だ。各職場の一人目は称賛されるが、二人目はその果実を得られない。そんなわけで本当に職場内で次から次に続いていくのか?そうでなければその知見だって蓄積されないし、文化も継承されない。男の育休が義務化されても、そういう態度が継承されていくかは微妙だと思う。取得率1%の十字架、というか、2人目が出ないってことは、職場が抱えている大問題だろう。一人目が厚遇され、それでアリバイになってしまう。うまく表現するのが難しいが…。
早くその段階を越して、次の段階へ行きたいところだ。