実は悲惨な公務員 (光文社新書)

実は悲惨な公務員 (光文社新書)

よりよい公務員批判をするためのハンドブック的な。最近個人的に絶望的というか公務員というものや自分が公務員であることに望みがない感じ。構造的に「公務員は仕事をしない」「態度が悪い」というのは正しくなるようにできているんじゃないかと思うのです。いくら仕事をやったところでそれは本当の意味での仕事ではないし、いくら態度に気をつけたところで公務員であるということですでに態度が悪いということも含まれていると思うのです。個人に帰せられる問題ではない。
よりよい公務員批判というのにもちょっと懐疑的で、できればこの泥舟から逃げ出したい気持ちのほうが強いかもしれない。道州制が成立し、国と県と市の出先機関が合体し、市が30万人規模ぐらいまで合併をし、窓口は委託をし、事務方も外部委託をしない限り、この中にいたくない気持ちもある。さらに言えば戸籍法、外国人登録法、住基法、不動産登記法建築基準法等々が変わらないと…。法定受託事務とか…。
どっちかというと、今の仕事を真面目にやることがどうなんだ、と。ビジョンはどうなってんだ、と。でも日銀総裁も決めらんない、決めらんなくてもいいわけですからね。
よりよい批判なんてあるのかな、と。
そもそも僕には公務員としての既得権なんて全くない。と言いつつそれは嘘で最大の既得権は公務員であること、つまりはほぼクビがなく、ほぼ年功序列であることなんだけれども、つまりは一般の公務員にとって既得権なんてそれぐらいじゃねーか、という。でも、そこに対する批判って割と難しいと思う。批判されてもどうしようもないし、就職の条件ってのは最初からわかっていて(公開されてもいるし)選択されたことだしね。
とにかく仕事自体を見直さないと、枝葉で議論してもどうにも、みたいな。
あと公務員ってのはほんと幅広いと思う。公務員本を読んでいても自分や周辺に近いと感じられることばかりでもない。周りに典型的にサボっている職員ってのもほとんどいないし、みんな真面目で人当たりがよい。でも真面目にサービス残業やって心身を病めばそれで住民のために役立っているかといえばそれは違うと思うからね。


いいか悪いかはともかくこういうのは読むだけなんですよねー。一度どんなものでもいいから没頭するほうがいいんだろうけど、飽きっぽいんだよなー。目移りしやすいというか根性ないっていうか。