ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)

しばらく前に、戯言に「市役所2.0」ってのを考えてた。MIXIに書いたものを引用する。
web2.0オライリー氏の定義から3つを挙げて、

翻って市役所について考える。市役所2.0、というものが考えられないだろうか。

プラットフォームとしてのウェブ
→もちろんインターネットであらゆる情報にアクセスできることは必要だ。

集合知の利用
→市役所職員の知だけで市を運営するより、何万人の市民の知で市を運営できたら素晴らしいことだ!そしてそれは可能に近付いている!

永遠のベータ版
→市役所のサービスは全ての瞬間に完結ということはない。もっと良いものを目指し、別の場所を目指す。さっきの人より今の人、さらに次の人のほうがよいサービスを受けられる。


さらに、オープンソースという考え方では、情報公開が非常に大事だと考える。市役所のコード、プログラムは条例である。条例こそ市民がアクセスしやすいようにしておくべきである。条例が剥き出しになっていない市は意識が低いだろう。

行政運営上、個人情報以外の情報は全て市民がアクセス可能にしておくべきだろう。場合によっては市民が書き換えてもいいような気がする。条例などもウィキペディアのように書き換えることができるようになったら面白い。

僕は本当に条例が大事だと思っているのだよね。条例さえ書き換えれば市役所は変わるのですよ。

えへへー。ちょうど一年前のことなのだけれどねー。まあこんな状態に少しでもなってたらいいんですけどね。

今回の本にもそれを刺激するような内容のことが書いてあって、特に今、「法定受託事務の執行」という国の手足として働き、脳になれない部署にいるもんだから一般市民としての立場からネクストキャビネット的に「ネクスト法律」のようなものを現場の職員の立場から改変して準備できんもんかと。そういうグループを作ったらどうか、と。
思いつつも、MIXIでほんのちょっと動こうとして思ったことは、行政職員の中で危機感を持った若い人自体が絶対数としてまず少ない上に、仕事自体が細分化されすぎて、隣の人を見つけるだけでも大変だ、ということ。「好き」ならともかく、モチベーションとしては弱いのよねー。「仕事を楽しく考え直す」ためのことって。
僕はどちらかというと大組織よりも「けものみち」で生きたい派なのだけれど、幸か不幸か公務員という非常に辞めにくい組織に属してしまったということもあって(そしてこの道で大過なく過ごすことは投資家としてかなりのアドバンテージである)、ある意味でこの仕事を続けたいのね。やらしい話。
でも仕事をする時に、先程も言ったように「国の手足として働き、脳になれない」って僕のタイプ的に無理よね。ここで僕なりに仕事をするためにはこの前提を引っくり返す必要があるわけです。一度「国民」に戻って、国より偉い国民が、国の仕事を検証し、無駄を発見し、改正するために働く、ということにするならモチベーションになりうる。
ここなんですよねー。こう捻くれた人がたくさんいれば市役所2.0的なこともあるんでしょうけど、役所で働くのは役所に向いた人か、役所に支配された人、あと全く何も考えない人、ぐらいが多く占めると思うので、実際どうすれば自分がもっと面白く働けるのかがわからないんだよなー。
あと人事異動がほとんどタイミングも内容もランダムなので(一部に意図のある異動もあるだろうけれども、不透明なだけ)、長くいたい職場ではないよなー。投資家として生きる資金を貯めるのは難しいから、30代は具体的な職業を探したい年代にもなりそうです。でもぬるま湯でも困んねえんだよなー現実問題。どれだけ自分を殺せるか、みたいな。