転ばぬ先の経済学

転ばぬ先の経済学

非常に読みやすく、面白い本でした。事例集のような雰囲気と、それらに経済学で対処するための考え方。あとはデシジョンツリーですね。原題が「Making Great Decisions in Business and Life」で、基本的には「選択」するための技術という感じです。
読んでいて「ちょっと非人間的だなあ」と思っていて、そういえば使える!確率的思考 (ちくま新書)では確率で考えて残った人間的部分、間違ってしまう部分にすごく重きを置いていたなあと思い出していた。「正しい」選択と「祈り」「覚悟」。
で、この本の最終章に至って「ああやっぱりこういうので〆るんだ」と思ったのは「倫理」です。得になれば何をしてもいいのではなく、倫理的に正しいことが結局は得になるんだよ、と。こういう話は確率や損得の話をする時につきものなんでしょうね。