石油を読む―地政学的発想を超えて (日経文庫)

石油を読む―地政学的発想を超えて (日経文庫)

前述環境危機をあおってはいけない 地球環境のホントの実態についての石油についての補足として。現代では、環境について考える時に石油が一番重要な位置を占めざるを得ない。
石油が枯渇しないだろうことは環境危機をあおってはいけない 地球環境のホントの実態に書いてあったことなんですけれども、もうちょっとミクロに。中国が偏執狂のように地政学的発想(地理的な位置関係が国際関係に影響を与えると考えるもの)で石油を集めているのがリスクで、まあ他にもリスクはあるけど*1、逆に国際石油市場は今までも機能してきたし、OPEC(全石油生産の3割)も石油メジャー(同1割)も価格支配力を持たないんで全体で見たら大丈夫じゃなかろうか、と(努力は必要だけども)。石油の輸送は非常に安価で、世界のどこからでもほぼ同じ値段で調達できる。
資源ポートフォリオを見直して多様化するべきで、これからは天然ガスって書いてあった。
ところで脱線するけど、グローバリズムの話。たまに食料自給率とか言われるけど、あれって根拠あんのかね。OPECですら石油代替燃料に移行されるのが怖いので価格の調整につとめているし(顧客が大事)、他の製品だって売り手と買い手がいればこそ。だいたい食料自給率が危ないなら、エネルギー自給率のほうが危ない。というわけで最近は個人的にグローバリズムのほうに考えが傾いてきている。まだ固まってないけど。

*1:設備投資に莫大なお金がかかるので、急な増産ができないこと等