京都議定書は実現できるのか CO2規制社会のゆくえ (平凡社新書)

京都議定書は実現できるのか CO2規制社会のゆくえ (平凡社新書)

京都議定書は発効したみたいだけど、一体どんなものなのかまったくわからない。CO2は議定書の基準年である90年から大幅に増え続け、現段階では6%削減の数値目標どころではない。
そもそもその6%という数字に何の根拠もなかった、とこの本は言う。環境省経産省、外務省などの密室での綱引きで決まったものだ、と。削減に向けて、アテのある数字ではない。(現に今日までCO2は大幅に増加している)
筆者はこの京都議定書を、下からの積上げによるものに直すべきだと言う。
さて、温室効果ガスについてなんだけど、これって温暖化との関係が証明されたわけじゃない。さらに、温暖化と異常気象との関連性も謎だ。温暖化によって、海面が上昇するという向きもあれば、いや逆に低下する、という向きもある。それほどメカニズムは複雑なのだ。
なおかつ京都議定書では温暖化を食い止めるのに必要なCO2の削減量には遠く及ばず、効果はほとんどない。(さらに温暖化の害が発生するのは何十年後)
つまり、議定書は、締結されたことだけが重要で、中身には議論の余地が残るってこと。
そんでこの本が濃密だったので自分の中で全然処理しきれてない。温暖化とエネルギー問題。ああ、何にもまとまってねえ。ところで、この本の著者は共同通信社の記者だって。