「人口減少経済」の新しい公式―「縮む世界」の発想とシステム

「人口減少経済」の新しい公式―「縮む世界」の発想とシステム

うーん。専門ではないからとか、理解力が弱いからとか、読書が苦手だからとか、色々エクスキューズつけて喋んなきゃいけないのはあるんだけど、ある種の視点を提示してくれる本は読んでも悪くないと思うんですよ。そりゃ基本を勉強しろとかもっと人生真面目に生きろとか色々あるとは思うんだけど。
冒頭わけのわからん煩悶から入ったのはですね、この本が言い訳なのかメルヘンなのかトンデモなのか全然わかんないんですけども、ついつい読んでしまって面白いと思ってしまったからなんです。門外漢が。
んで怖いのがデータなんですよねー。こういうのを解析できない僕なんかにするとどうしても批判的読み方はできなくて、鵜呑みにするか感情的に反対するかどちらかになっちゃう。そういう悪もあるんで口ごもっちゃうんですけどね。
さて、弁解も済んだところでここからは話半分に聞いてくださいね。以下は僕の感想です。
まず、この本で提示されていることは、「これからの日本は出生率が相当高くなろうが移民を相当受け入れようが人口減少高齢化する」ってこと。まずこれに驚いた。世間では少子化対策エンヤコラなわけで、結局それが蛙の面に対する小便だったらどこがお尻を拭くんだい?
どうも人口が減り、高齢化するのは、少子化に関わらずデフォルトだっていうのね。それは人口ピラミットの構造にある。日本がある時期人口を抑制する政策をしたからだ、と*1
つれづれ書いちゃうけど、戦後日本の高度成長は高い生産年齢人口(15歳〜64歳)を背景にしてるんだって。老人はいないし、子供は抑制したし、いるのは働ける人ばかりで養う人もいねーぜ、って感じでもりもり貯金できたんだと。で、その高い貯金を背景に企業が設備投資をバンバンした。それが高度成長だというんですね。
まあその逆の側面なんだと、高齢化ってのは。高い生産年齢人口がそのまま高齢人口になっていくっていう。で、次世代の子供もいない。今それを外国人であてがおうとすると常識的な量*2じゃきかないらしい。もちろん産むにしても。
ちょっと未整理なんで以下箇条書き
・大都市圏が高齢化するらしい。大都市は速度が速すぎるのでヤバイ。相対的に今過疎なとこは逆に大丈夫らしい。もともと過疎だから(ってなんじゃそりゃ)。
・高齢化が進むと貯蓄は減るらしい。まあ働かなきゃ所得は増えんわけで。そうすると投資もできなくなる。
地方が豊かになるとか、労働者1人あたりの余暇が増えるとか、終身雇用年功序列が崩壊するとかいろいろあったけどそのへんのモデルがどうも怪しかった。いやこれは感情的なものなんで。
経済学って怖い学問ですね。

*1:中国は一人っ子政策のせいで高速で高齢化してるみたいよ。インドのほうが人口多くなるらしい。

*2:別の問題が出るよ、ってこと