小谷野敦もてない男」という本がある。この本が発売された当初、私は大学生で、大学の生協の図書館でこの本を立ち読みし、尚且つ読み終えたものだったが、とてもレジに持っていけるような代物ではなかった。今ではいい思い出である。
さて、今さらながらに図書館でこの本を発見して読み返しているのだが、とても借りられる代物じゃないね。図書館で半分ほど読んで帰ってきました。
4年ぐらい前の本なのだが、今読んでも古さを感じるような部分もなく、それは僕自身の成長してなさをも表すのだなあ、とちょっと悲しい気分も感じつつ。明らかに全面的に間違いなく「もてない男」である僕にとって、この本はかなり共感できるところがある。こういうことを適切に言語化してくれる人はそうはいない。例えば「もてない男」は友達もいない、ということに関してはまさにその通りである、と1人相槌を打った。もう前に1回読んでんだけど。
この「もてない」って感覚は僕にはかなり重大な概念であり、なかなかうまく言い表すことができない。「思い切ってぶつかれば」だとか「奥手」とか「不細工」とかそういった問題じゃないのですよ「もてない」ってのは。で、ほんとに難しいのでなかなか人には説明できない。
あえて言うなら「大丈夫、○○君ならそのうち彼女できるって」と安易に慰めてくれる女の友人に対して、「じゃあ彼女になって」と言っても拒否されるような感覚。
もっとわかりませんね。