やっぱ「いじわるばあさん」オモロいわあ。長谷川町子って人も並じゃないね。時代なのかなんなのか、マンガの内容がぶっ飛んでる。

実は長谷川町子っていう人も、僕の組成の中には少しある。子供の頃、母親の実家に行ったときなどはすることがなくて暇なので、どこか奥のほうにあった「サザエさんうちあけ話」を読んでいた。それはどうやら母のものだったらしい。

子供の頃のことなので如何せん覚えてない。そして面白かったという覚えもない。「サザエさんうちあけ話」はマンガ半分、エッセイ半分だったと思うし、子供のころには理解できるようなものじゃなかったと思う。

でもなんか印象に残ってるんだよな。長谷川町子って人の生き方が強烈だったんだと思う。「いじわるばあさん」にしたって強烈だ。

そういえば内容で一つだけ覚えていることがあって、海外だかのマンガで「いじわるじいさん」ってのがヒットしたらしいが長谷川町子は「そんなのおかしい!ばあさんのほうがじいさんよりいじわるなはずだ!」って「いじわるばあさん」を描き出した、っていう話。

なるほどなァ。

「いじわるばあさん」のもう一つの味が、ばあさんが孤独で寂しがっていること。だから読んでいる人も憎めないし、安心して笑うことができる。いじわるは寂しさの裏返しだったり、強がりだったり、単純に娯楽だったり悪乗りだったりする。とても人間的である。
そのへんが実はこのマンガの魅力だったりするのだろうな。

ところで中日新聞の夕刊の4コマにはハラワタが煮えくり返っている。朝刊の「ほのぼの君」はムチャクチャシュールだからまだいいのだけれど。