「リアル」おもしれー。けど年に一冊しかでねーのね。展開からしたら遅すぎるけど、気持ちではなかなか早いのかもしんない。たとえ話がここで切れてしまったとしても、それまでを読めれば幸せだった、と思えるような。
一応僕もスポーツやってたんですけども、スポーツやる動機、みたいなのがすげー表現されてる。僕は特に劣等感だったんですけど、例えばこの話の主人公みたいな人達はもともとできる人達じゃないっすか。だから僕とはちょっと違うかもしれないけど。スポーツやってても僕は劣等感は消えないんだけど、「見たか!」って言いたい気持ちってのは強かったっすね、やってて。
遡るけど、僕はあんまりスラムダンク見てなかったんですよ。まあ人並みぐらいには見てたけど。そのころは中学行ってて、てきとーに水泳やってるだけだったから何にも気持ちがわからなかったんじゃないかな。今見たら違うのかもしれないけど。
競技スポーツって何なのかなー、って考えたりするんですよ。野球サッカーバスケはよくわかんないんすけどね。上にプロがなくて、稼げるのはほんの何名っていう世界の。プロを目指すってのが嘘でもポーズでも言えなくて、じゃあ何で勝ち負けに拘るのかっていう。色んな尺度の「楽しさ」ってのがあって、勝つこともその一種だし、思い通りのプレーができたことだとか友達ができるとか何でもいいんだけど、それを全部足した時に一番大きくなるのが、本当に競技スポーツなのか?って。
例えば今のジュニアスポーツなんてほとんど勝利至上なわけで。水泳なんかでもいいとこ高校や大学の推薦ぐらいまでしか実利ないし。勝っても人生が実り多くならなければ実は何も意味がないわけで。
でも「勝つ」ことの意味ってのはやっぱりすごくあるんだよ。それが全てになってはいけないってだけで。そこのバランスがどこにあるかっていう。
勝つって言うより、勝負するってことが楽しかったなあ。おじいさんみたいだけど、水泳の1500mはほんと楽しかった、っていっつも思い出すんですよ。それをなくしたって意味では(単に泳いでないだけですけども)僕もあまり変わらないのかもしれないなあ。