全部が全部ってわけじゃないという前提で話をしますけども。
公務員って自分の働きによって何かが変わるという前提が少ないんですよね。で、例えば郵便局員なんかだと、自分の働きによって変わる何かもあると思うんですけどね。お客さんがいて、自分がしっかりとした対応をすれば感謝されたりとか。
でもまあ大概のとこではお客さんと直結してないのですよ。僕らは道路を作ったり側溝をつけたりするのが仕事の部署ですけど、例えば側溝も道路もそこに住んでいる人の役にしか立たないのですね。まあ幹線道路だと別でしょうけど、生活道路だから。で、役場職員としてのお客さんって全住民なんだろうけど、対象がボケちゃって。なんか来た人とか対象の人が、怒ったりさえしなけりゃいいや的な態度なんですよね、みんな。
積極的に喜んでもらおうという発想ができるような土壌はない。とりあえず言われたことを一応の範囲でやって、対応ができなければしょうがない、と。だから「一応やった」っていうポーズだけ見せれば、あとはその計画がおじゃんになろうがどうでもいいぐらいに思っている。
住民の方も、役場とかけあうときはどうしても「自分さえよければいい」的な態度にならざるを得ない。全町内でどうこうというものじゃないから。基本的に家の前の側溝がガタガタ鳴るってのは全町内に広げられる類の問題じゃないし。
僕らも「この人のため」が見えにくいんですよ。声をあげない人、地区のところには何も果実がいかなくて、クレーマーだけが儲かっては仕方のない話。別に今がそうだってわけじゃないけど。
今の状態で効率化とか成果主義とか入れても一体何ができるだろうかと言えば、人員削減と事務の効率化しかないような気がする。
「なんでこんな事なかれなんだ」って憤ってみても、それが何十年勤めてできあがる性格なんだから、この仕事がそういう仕事だってだけだ。じゃあどう直せばいいのかっていうビジョンだって(誰も)ないんだろうし。住民サービスと言ったって、実際目に見えるサービスなんて民間がやってるだろうし。やってないからこその公務で。
働いている人のやりがいは何だろう、って考えると公務員の事務職の中でちゃんとそういうのがあるのは少ないのかもしれない、なんて半年しかやってないペーペーが言いました。ごめんなさい。
大過なく過ごしてなあなあしてれば楽しいってわけじゃないのに。みんなそれに耐えてよくやってると思うけど、解決策はないなあ。職場で図書館で借りた本読んでるだけの課長がいるけど、別に楽しいことじゃないだろうに。