偶然チャンネル回してたらNHK教育で「バスケ教室」みたいなのをやってて、ちょうど一昨日前に読み終わった「ナンバ走り」って本の著者グループがバスケ部顧問だったなあ、と思ってみていたら、思いっ切りそこのチームとその人本人であった。
読後の感想は「うさんくせえ」だったんだけど、実際にテレビで動きを見ると、なるほど、動けている。実践すればここまでにはなれるんだな、と。
まあその実践こそが難しいのであって、特に身体感覚などは本で簡単に得られるものでもないと思うので、あんまり傾倒しすぎることもないだろうけど。一応、ある種の選択肢としてはあるぞ、ぐらいで。
そういえば図書館で立ち読み中の本に、「初動付加理論」がどうの、って本があるんだけど、理論としてはこっちもあるだろうなあ。かたや「末次はナンバである」と言い、かたや「末次はナンバではなく初動付加理論である」という。
ただどちらもつま先立ち走りはよくないと言い、地面を蹴るのもよくないと言い、重心移動が大切である、と言う。きっと両者に共通する動きの勘所、みたいなものがどこかにあるのだろうな。
思うのだが、「天才」とまで呼ばれるアスリートの体の使い方は、普通の選手の使い方の延長線上にない。
例えば僕は水泳をやっていたのだが、北島康介選手の平泳ぎの体の使い方は、僕がどう逆立ちしてもできるものではない。根本的に違う泳ぎ方をしているのだ。
ある程度の速さの選手までは、「僕がもう少し体格に恵まれて、もう少し泳ぎこんで、もう少しいいコーチについてもらえれば、あれぐらいはできるのになあ」と思えるのに、トップレベルの選手となると、とてもそうは思えない。現に、体格だけなら僕とほぼ同じの女子選手が、僕など及びもつかないタイムで泳ぐのだから。
天才、と呼ばれる選手が、動きの勘所をどこで仕入れたのか、というと、やはり反復練習の中からだろう。よい選手は例外なく人より練習しており、人よりその競技に取り組んでおり、聡明である。
なぜ最近こういうことを考えるのか、というと、オリンピック代表の平山を見たからである。どうしてあの選手は周りとあんなに違うのだろう。何か自分なりの動き方をもう見出したのではないかな、と思う。