やめたくてもやめられない脳 廣中直行
麻薬や酒、タバコ、はたまた賭け事インターネット。いろんなものにハマってしまう脳の仕組みをストイックに書いた本。ひたすら地味な実験に萌えます。
この本では依存の仕組みを脳の仕組みを研究することによって解明していこうとしているんですが、そのなかにインターネットと脳を対比させる実験がある。

脳の神経細胞がやっていることは、いかに複雑とはいえ、一種の伝言ゲームにほかならない。
例えば、インターネットを使ってこんな実験をやってもらうことを考える。2万人ぐらいの人を集める。これはだいたい「アメフラシ」という動物の脳が持っている神経細胞の数に相当する。

さらっと言ってるけどけっこう衝撃的なことですよね。インターネットってすでに人間を上回るレベルの脳なのかもしれない。

たぶん、パソコン1台ごとの応用特性を上手に変えて、現実の神経細胞に似た振る舞いを起こすことができれば、そのネットは「動物」になるはずである。
このネットを仮想的に数百億台のパソコンに拡張したとする。すると、いつかそのネットには「意識」や「感情」や「思考」が生まれるだろうか。

この部分は本題とはほとんど関係のない部分だが、僕にとっては非常に面白かった。

そう考えると、2ちゃんねるは1体の知性、と考えることもできそうだなあ。