ファスト風土化する日本 三浦展洋泉社
さて、久しぶりの読書。なにかっつーとPCの電源を入れたがるもんだから読書がまったく進まないっす。
さて、この本。題名でわかるとおり、要はだじゃれなんですけどね。ファストフードとファスト風土をかけてんの。まあ日本各地のフードもファストフードみたいに画一化しちゃったよおまいら、っていう本です。
これは地方に住んでいる僕からしたら言葉にしづらかったことを言葉にしてもらったかのような感覚というか、「そう、そうなんだよまさに」と言いたくなるというか。ところどころ「違うんじゃね?」って記述も含みながらも刺激的な本でした。まあジャスコ=犯罪 みたいな書き方は乱暴だったけどな。
基本的にはジャスコとコンビニとパチンコとマックがそろう郊外について書いている本なんですけど、僕の住んでいるところはそれよりもう少し田舎かな。郊外には失われる歴史はあるけど、僕のいる田舎ではすでに歴史は消失しちゃってる。
「住む」と「働く」が分離しちゃってるんですよね。うちなんかでもそうだけど、親父は車で1時間かけて会社に行って、ってそういえば母が僕の行ってる小学校で教えてることはあったっけ。でもまあ田舎には公務員しかいないってことですからね。
トラフィカビリティ*1アクセシビリティ*2って言葉がある。これはなんか道路交通法かなんかが書いてあった本の中にあったんだけど、これはトレードオフなんですね。高速道路のようにトラフィカビリティを増大させようとすると、アクセス地点は限られる。だから住宅地には太い道路がくっついてないほうがいいんですよ。入りにくくなるから(もしくは道路自体が渋滞するから)。
まだ未整理なんだけど、ジャスコのようなロードサイド店ってことになると、トラフィカビリティで、客を遠くから集めることができるけど、何かのアクセシビリティが低下してるんじゃないかと思う。逆かな。うーん、アクセスはいいんだよなあ。
混乱ついでに別の話。本の中で「車は街を作らない」と書いてあって、ああこれが今まで感じてた違和感の素だったのかなあ、と思った。僕が車や地方を嫌いな理由だ。地方ってのは金を稼ぐためのところだとしか思えない理由でもある。
田舎の家はどことも繋がっていない。昔からのことだけど、僕の家の近くには歩いて行ける範囲にお金を使えるところがない。お金とは関係だ。最初から僕は関係が希薄なところにいたのだ。
この本の提案である、「歩ける街」そういえば僕はこんなことを考えたことがなかったな。田舎だと目的地までの間には何もないからだ。
そういえば話は変わるけど、最近近くにスーパーがなくなっている。これはショックだった。

*1:通行のしやすさ

*2:接続のしやすさ